大好評いただいておりますAputure製アクセサリーの中でもひときわユニークな製品が、スポットライトマウントです。
ボーエンズマウントの機材に装着するレンズで、その名の通りスポットライトを投影できるアクセサリーです。
Aputure製ライトでは、LS 120d II、LS C300d II、LS 300x、LS 600d、LS 600d Pro、LS 600x Pro、LS 600c Pro、amaran 100d、amaran 200dに使用可能です。
タングステンやHMIなどの管球タイプのライトと違い、1つあたりは小さいLED光源をギュッと凝縮したCOBタイプのライトによって、LEDでも非常にキレイなスポットライトを実現できるようになりました。
鏡筒を前後させることでピント調整もでき、内蔵のカッターで光を切ってスポットの形を三角形や四角形にすることもできます。
「ゴボ」と呼ばれる、模様の入った金属プレートをホルダーにセットすると、その模様を投影することができます。
ゴボは3種類が付属、オプションとして10種類の別売セットもありますし、Bサイズ(直径86mm)と呼ばれる規格なので他社製のものも使用可能です。
レンズの照射角が3種類ありまして、19°・26°・36°からお選びいただけます。
前玉を外して交換することで、本体はそのまま照射角だけを変更することができます。
この角度の違いは、光にどんな違いをもたらすのでしょうか。
カンタンに言ってしまえば、角度が狭いほどスポットライトが小さくなり、広いほど大きくなります。
カメラ用のレンズと同じ原理なので、狭い方が望遠レンズ、広い方が広角レンズとも言えるかと思います。
距離3mで照射した場合の、スポットライトの直径(実測値)は下記の通りです。
角度
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直径(cm)
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19°
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76
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26°
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125
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36°
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170
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※実測値なので、実際の大きさは多少前後する場合があります。
スポットライトの大きさは、被写体との距離によって変化します。
近づけるほど小さく、遠ざけるほど大きくなりますが、近すぎるとピントが合いにくくなり、光のエッジが出しにくくなります。
集光される光の明るさは、レンズによって変わります。
各レンズの中心と周辺の露出データ(実測値)をまとめました。
角度
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露出(中心)
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露出(周辺)
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19°
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F4
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F2.8 5/10
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26°
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F2.8 9/10
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F2.8
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36°
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F2.8
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F2 1/10
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ライト:LS C300d II(フル出力)
距離:3m、1/125秒、ISO100
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また、投影されるものについても広角レンズ・望遠レンズのような影響を受けます。
広角レンズで撮影すると、広い範囲を写せるようになる分被写体は多かれ少なかれゆがんでしまいます。
スポットライトマウントも、照射角が狭い方がゴボを投影した際のゆがみが少なくなります。
スポットライトマウントの位置は動かさず、レンズの前玉だけを交換して角度を変更し、その様子をライトの左斜め下から撮影しました。
なるべく歪みのないレンズを使用しましたが、斜めの位置から撮影していますので多少の歪みはあるかもしれません。
ですが、同じ位置から見ても角度ごとのゆがみ具合の違いが分かるかと思います。
スポットライトマウントのオプションにアイリス(絞り)があります。
ユニットを中に入れて、絞り羽根でスポットの範囲を狭めることができます。
光の大きさを現場に合わせて変更できるのは非常に便利ですが、純粋に羽根で光を切っているので、絞られた光の強さなどは変化ありません。
つまり、先ほどの表のように露出値に違いがありますので、同じスポットライトの大きさでも
たとえば36°にアイリスを使って絞ったものと、26°をそのまま打ったものでは、明るさは違ってくることになります。
小さくする分にはアイリスを絞れば調節できますが、スポットライトを大きくするには、ライト自体を離すしか方法がありません。
ちょっとした数字の違いだけで使い方も結構違うスポットライトですが、
「自分の撮影にどの角度がフィットするか分からない」という方は是非アガイ商事池袋ショールームにお越しください。
アガイ商事地下スタジオで実際にライトを点灯してご確認いただくこともできます。
機材がレンタルで動いていたり、スタジオの空き状況の手配がありますので、事前のご予約をおススメします。
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